こんにちは
非鉄金属ナビ運営事務局です。
9月半ばですが、まだまだ暑いですね~。
私は夏が好きなので、夏が長くなることを歓迎しているのですが、仕事には支障をきたしそうです。笑
さて、今回は金属スクラップの売却についての記事を書いてみました。
金属スクラップを副産物として発生させているメーカー様や解体業者様、スクラップを扱っている皆様にご一読いただければ幸いです。
金属スクラップを高く売るためには?
金属スクラップを高く売るためには販売ルートの選定が最も大事です。
販売ルートは大きく分けて3ルート。高く売れやすい順に下記となります。
① 直接輸出 > ② 国内メーカー直納 > ③ 国内問屋・スクラップ業者。
下記に順番に解説していきますね。
① 直接輸出(中国・インドなど)
こんな人に向いてます
- ロットがそこそこ出る
- 品質を揃える前処理ができる
- 海外取引のやりとりを社内に残したい
メリット
- 単価が一段上がる可能性が高い
- 販路が増え、売りどころを自分で選びやすい
デメリット
- 相手選びと支払い条件の見極めが必要
- 通関や書類対応でつまずきやすい
- 仕様違いで“積戻し”になると痛い
はじめの一歩
- 乙仲業者に相談し、輸出作業をサポートしながら進めてみる
- LinkedInなどを活用し、信頼できる購入先を探してみる
② 国内メーカー直納(銅・アルミ・亜鉛など)
こんな人に向いてます
- 選別や前処理をきちんとやれる
- 定期的にまとまった量が出る
メリット
- 問屋マージンがなくなり、単価が上がりやすい
- 長く安定した取引になりやすい
デメリット
- メーカーの受け入れ基準はかなり厳しめ
- 不純物・含水・サイズ違いで減額や返品もあり
- 小規模だと門前払いのことも
はじめの一歩
- 販売したい金属スクラップを専門としているメーカーを探してみる
- 見つかったら実際にコンタクトを取り相談してみる
- サンプル品等を送付し事前に細かい打ち合わせは超重要
③ 国内問屋・スクラップ業者
メリット
- とにかく話が早い。持ち込めばたいてい買ってくれる
- リスクや面倒を業者側が引き受けてくれる
デメリット
- その分、単価は下がりがち
- 業者によって対応や価格に差がある
上手な付き合い方
- 相見積りは2〜3社でOK(毎回じゃなく、四半期ごとでも十分効果)
※あまり大量に相見積もりをすると、バレて気まずいことになるのは業界あるあるです。 - Googleマップの口コミや業界の知り合いの評判も参考に
迷ったらこの分け方
- “今は問屋任せ。もっと上げたい” → ②メーカー直納を試しに小ロットで。
- “さらにもう一段上げたい” → ①直接輸出をテスト出荷から。
- “スピード最優先・社内人手が足りない” → ③を軸に、見直しだけ定期的に。
価格を底上げする小さな工夫(5つだけ)
- 混ぜない:等級ごとに分けるだけで評価が上がる
- 濡らさない:雨ざらし回避で減額リスクを潰す
- 見える化:写真・重さ・簡単な分析を残す
- ロット化:数量と頻度をなるべく安定させる
- 見直す:取引条件は定期的に見直す
さいごに
販売ルートの見直しは非常に大事です。
例え国内メーカー直納していても、過去から単価が変わっていないなら他社の相見積もりを通し、市場相場の把握はすべきです。化石のような単価で損をされている企業様は凄く多いですね。
一方で、相見積もりしすぎると、業界でうわさが広まり、相手にされなくなる場合もあるので、そのあたりは慎重にしてくださいね。