金属スクラップ解説(銅編)|銅スクラップの特徴・種類・具体的売却先を徹底解説!

こんにちは、非鉄ナビ運営事務局です。
今回からは各金属の特徴や用途、スクラップの種類、具体的な売却先を解説したいと思います。
記念すべき第一回目は非鉄の王様の銅を解説したいと思います。
それでは早速初めて行きましょう。

そもそも銅とはどんな金属?特徴と性質

銅(どう)は、赤褐色の金属で、高い電気・熱伝導性を持ち、古くから産業に不可欠な金属として利用されてきました。酸やアルカリにも強く、腐食しにくいため、耐久性も優れています。

また、銅はリサイクル性が非常に高い金属で、精錬すればほぼ新品と同等の品質が得られるため、スクラップとしての需要も非常に高くなっています。


銅の主な用途と需要分野

需要比率として下記のようなイメージとなります。

  • 電気・電子(約60%):電線・ケーブル(古河電工、フジクラ、住友電工)、モーター、変圧器、プリント基板
  • 建築・配管(約20%):給湯・給水管、空調熱交換器(ダイキン、三菱重工)、屋根材(寺院・歴史建造物)
  • 輸送機器(約10%):自動車(ラジエーター・ワイヤハーネス)、船舶(配管・部材)
  • その他:硬貨(造幣局)、装飾・工芸品

銅スクラップの種類と発生工程

ポイント等級(グレード)で単価が大きく変動。混入物の除去・分別が価格差を生みます。

等級 / 種類特徴主な発生工程・例
特号銅線(最高グレード)裸銅線、純度99%以上電線製造端材、建設現場の未使用余材、未使用配線の解体回収
1号銅線皮むき後の太線(φ1.3mm以上)電気工事撤去、家電解体、自動車ハーネス
2号銅線皮むき後の細線(φ1.3mm未満)小型家電内部配線、通信芯線、精密機器配線
上故銅厚さ1mm以上の板・管空調熱交換器、給湯器配管、工場部品
並故銅薄板や小片屋根銅板、装飾・工芸、古い給水管
込故銅他金属混入・付着あり真鍮混合、はんだ付け基板、メッキ部品
被覆銅線(ピカ線含む)被覆付き電線建物解体の配線撤去、電気工事交換材、家電リサイクル

高価買取が期待できる売却先と具体企業

大手銅精錬メーカー(最高価格帯)

  • JX金属株式会社
  • 三菱マテリアル株式会社

銅合金メーカー・再資源化

  • サンエツ金属株式会社
  • 株式会社キッツメタルワークス
  • 株式会社MERF

専門スクラップ商社・問屋

  • 阪和興業株式会社
  • 株式会社扇谷


まとめ

銅の需要は非常に高く、国内外からのスクラップ需要も非常に多いですね。
最近では海外への輸出も盛んではありますが、まずは国内リサイクルを行っているメーカー様に
相談してみるのがおすすめです。
次回以降はアルミや亜鉛編を更新していく予定ですので、御一読いただけますと幸いです。