【超入門】非鉄スクラップ輸出のざっくり手順|初心者向け

こんにちは、非鉄金属ナビ運営事務局です。
自社の非鉄スクラップを輸出してみたいけど、どうしたら良いかわからない——そんな方はいませんか?
本記事では、そうした方のために具体的な輸出の流れ
を超シンプルに整理します。
まずは最低限これだけ押さえれば進められる手順をまとめましたので参考にしてくださいね。
(※海外の販売先の見つけ方はボリュームが大きいため、別の記事で詳しく解説します。)


① 事前相談:その品物、輸出して大丈夫?

まずは海貨業者(通関業者/通関士)に相談してみましょう。
Googleで「地域名 金属 通関」などで調べるとヒットしますので探してみてください。
海貨業者さんも多々ありますが、それぞれ得手、不得手がありますので、何社かに相談し、
扱い貨物や契約内容について伝えてみると丁寧に回答してくれるとことがほとんどです。
問題なく輸出できそうか、できそうであれば並行して海上運賃などの見積もりなどもお願いしましょう。


② バーゼルの事前相談

乙仲と方針が合えば、環境省等へ“事前相談”
輸出する品物によって対応が変わるので
下記のURのページをを参考に調べてみてください。
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/kankyokeiei/basel/jizen/soudan.html
内容がよくわからなければ海貨業社さんに聞いてみると良いと思います。


③ 船積み書類をそろえる

バーゼル事前相談でも求められると思いますが、輸出するためには船積書類などが必要となります。
代表的な書類は下記の書類ですね。

  • 契約書(Sales Contract):数量・価格・規格(ISRI)・検収条件(水分/付着の扱い)
  • インボイス(Commercial Invoice):通貨・単価・合計を明記
  • パッキングリスト(Packing List):正味/総重量・梱包明細・容積
    (必要に応じ:分析表・写真・原産地証明・前検証明・放射線証明・バーゼル同意書)

これ以外にも書類が必要になりますが、その都度、海貨業者さんに相談してみてください。
私もわからない時は海貨業者さんに頼りっぱなしです。
※もし書類の雛形などが欲しい方はご連絡ください。簡単なものでよければお渡しいたします。


④ コンテナとスケジュールを固める

海貨業者さんや船会社と相談し、船やバンニング(貨物をコンテナに積む作業)日程を調整します。
貨物の重量によってコンテナやコンテナドレーの種類も変わりますので、あらかじめ調べるようにしておきましょう、


⑤ バンニング(積み込み)&記録

積み込み時の写真や輸出する国によっては放射線測定を求められることもありますので、事前確認は必須です。
輸出先の顧客に必ず何が必要か確認しておきましょうね。


まとめ

輸出業務は手間も多く、リスクを伴う場面もあります。
しかし以前に解説した通り、直接輸出ができるようになると、会社の実力は大きく向上します。販売価格の上振れが期待できるだけでなく、調達・品質・法令対応を含めた組織力そのものが底上げされます。

難所はありますが、海貨業者(乙仲)や通関業者、環境省・経済産業省と相談しながら進めれば、決して不可能ではありません。むしろ、一度挑戦してみる価値は十分にあります。

私自身、通関の専門家ではありませんが、今では問題なく直接輸出を行えています。もしお手伝いできることがあれば、気軽にご連絡くださいね。


予告:販売先の見つけ方は別記事で!

海外の買い手開拓は、国・規格・支払条件・信用調査など解説項目が多いため、
次回の「海外の販売先の見つけ方(入門)」で、安全な相手の見つけ方から初回契約の注意点まで詳しくご紹介します。