【2026年予想】アルミ建値500円が「当たり前」になる時代へ|2,200ドルの安値が消えた理由と、新しい相場の読み方

こんにちは、非鉄金属ナビ運営事務局です。
本日はアルミ相場の振り返りと今後の予想をしていきたいと思います。
今年は非鉄金属が総じて上昇傾向にありましたが、皆様は今後のアルミ相場はどうなると予想されますか?
我々はアルミは一段階上のステージに上がったと考えております。
それらの理由も含め、下記に記載していきたいと思います。


1. 2025年実績:消えた「2,200ドルの安値」

まずはこれまでのアルミ相場を振り返っていきましょう。
2024年まで当たり前に存在した安値圏が、2025年には完全に姿を消しました。以下の月間平均推移が、その構造変化を雄弁に物語っています。

2025年 LMEアルミ月間平均推移 (USD/t)

平均価格平均価格
1月2,575ドル7月2,604ドル
2月2,653ドル8月2,594ドル
3月2,657ドル9月2,653ドル
4月2,381ドル10月2,786ドル
5月2,442ドル11月2,822ドル
6月2,516ドル12月2,860ドル

4月に一度だけ2,381ドルまで調整が入りましたが、そこから年末まで一直線に反発。特筆すべきは、2024年まで普通にあった「2,200ドル台」が一度も現れなかったという事実です。アルミは「下がっても戻る」金属から、物理的に「下がらない」金属へと変わったのです。
👉 これまでのアルミ相場を見てましょう


2. 国内建値(NSP)はすでに「500円ゾーン」の住人

国内相場においても、かつての「高い・安い」の物差しは通用しなくなっています。

2025年 国内NSP実績

  • 1–3月: 470円
  • 4–6月: 500円
  • 7–9月: 460円
  • 10–12月: 470円

500円/kgは、もはや一時的な異常値ではありません。すでに一度「通過した水準」であり、これが2026年以降の相場を占う新しい基準線(ベースライン)となります。私たち現場の感覚としても、「500円を超えた」「500円を割った」という会話が、判断の基準になりつつあるのを実感しています。


3. なぜアルミは「下がらない金属」になったのか?

アルミが安値に戻らなくなった理由は、3つの構造的変化に集約されていると考えます。

① 中国が作り上げた「価格の自動防衛ライン」

世界最大の生産国・中国では、アルミ産業は「増やすほど締め付けられる」構造に移行しました。
世界のトレンドである「脱炭素」、「電力不足」中国ではこれらのキーワードに非常に敏感な側面があります。
実はアルミの精錬には多くの電力などを消費することから、中国国内でのアルミ精錬の締め付けは厳しくなる一方です。

  • 新設炉の認可停止: 脱炭素政策により、新規の工場はほぼ作れません。
  • 常時の減産圧力: 既存の工場も、電力制限によりフル稼働が難しい状態です。

これにより、LME価格が下がると中国側が先に減産に動くため、価格が自動的に反発する市場構造が完成しました。
これが、4月に2,400ドルを割っても相場が崩れなかった最大の理由です。

② 需要の質が「国家インフラ」へ昇格

アルミの需要先は、今や不況に左右される消耗品ではありません。

  • EVの軽量化
  • 再生可能エネルギーの送電網
  • AIデータセンター建設

これらは不況でも止まらない「国家インフラ需要」であり、今後、ますます需要が増える可能性が極めて高いです。
これによりアルミはこの巨大な需要を支える戦略金属へと変質しました。

③ 戻らない在庫、消えた売り圧力

LME在庫の激減が、現物不足の深刻さを証明しています。

  • 2024年: 100万トン超
  • 2025年: 50万トン台

在庫が半分にまで減少したまま戻らない市場構造では、売り圧力がかかりようがありません。


4. 2026年の相場を動かす「二つの力」

2026年は、相場を押し上げる力と抑える力が正面衝突する年になります。

影響力具体的な要因市場への影響
上昇圧力(床を持ち上げる)中国の供給天井、AI・EV・電力網の実需、歴史的な低在庫下値が非常に堅く、少しの需要増で価格が跳ねやすい
下落圧力(上値を叩く)インドネシアの新製錬所稼働ラッシュ、世界景気減速による建設需要減暴騰を抑える力はあるが、「床を壊すほどの破壊力」はない


5. 【ズバリ】2026年アルミ想定価格の結論

「理屈は分かったから結局いくらになるんだよ?」というのが多くの声かと思います。笑

当メディアでは、上昇圧力が下落材料を上回る構造的な強気相場が続くと予想しております。
よって、予想価格はズバリ次の通りです。

LMEアルミ中心想定:3,100 USD/t

  • 下振れシナリオ: 2,800ドル
  • 上振れシナリオ: 3,350ドル

為替が150円前後で推移した場合、

👉 国内建値 500円/kg が「常態水準」になる


結論:2026年、アルミの判断基準が変わる

アルミはもう「安く買うチャンスを待つ金属」ではありません。高値で安定する、国家設計に基づいた戦略金属へと進化しました。2026年、私たちの意識をアップデートしましょう。

「500円を切るかどうか」が、高いか安いかの新しい判断基準です。

在庫管理や売り時の判断において、「400円台に戻るのを待つ」という発想は、もはや機会損失につながる可能性が高いです。私たち非鉄金属ナビでは、毎日の建値速報とともに、LMEの動向をどこよりも早く分析してお届けしています。高値圏で判断を誤らないためにも、日々の情報収集を習慣化しておくことをおすすめします。


▼ 2026年に向けて、情報収集を習慣化しましょう ▼

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